はじめに
「周りにどう思われるかが気になってしまう」
「つい他人の意見に引っ張られて、自分の考えがわからなくなる」
「自分の軸がないんじゃないかと感じる」
こうした悩みは、コーチングの場でもとてもよく聞かれるものです。
「流されやすい自分=悪いこと」という思い込みから、自分を責めてしまっている人も少なくありません。
でも本当に、「人の意見に影響されやすいこと」は、直さなければいけない“弱点”なのでしょうか?
この記事では、流されやすさの背景にある感性や特性に目を向けながら、「自分らしく選択する力」を育てるヒントをお届けします。
「流されやすい」は、実は“適応力”の表れかもしれない
人の意見に影響を受けやすい人は、まわりの空気や他人の感情に敏感です。
それは、人の気持ちに寄り添える力や、場の状況を察する感性が豊かだということでもあります。
たとえば、
- 相手が困っていそうだと、自分の考えよりも助けることを優先してしまう
- みんなの意見がまとまるように、自分の希望を後回しにする
- 強く主張する人の前では、自信がなくなってしまう
どれも、“自分よりも他者や場を大切にできる”という資質の裏返しとも言えるでしょう。
「人に影響されやすいこと」=「自分がない」とは限りません。
それはむしろ、人とのつながりの中で自分を生かそうとする柔軟さや適応力の現れなのです。
影響されやすさの“しんどさ”が生まれる理由
とはいえ、他人の意見にばかり合わせてばかりいると、疲れてしまうのも事実。
その“しんどさ”が生まれる背景には、こんな構造があります。
1. 自分の感覚や欲求を抑え続けている
他人に合わせることを優先し続けると、自分が本当に何を感じているか、何を望んでいるかがわからなくなってしまいます。
その結果、「自分の選択なのに納得できない」「人のせいにしたくなる」といった感覚が積もっていきます。
2. 正解を外側に求めてしまう
「自分の意見が間違っていたらどうしよう」
「反対されたら怖い」
「みんなが言っているなら、そっちが正しいのかも」
そんなふうに、“外の声”に正解を求める癖がついていると、どんどん自分の軸を見失ってしまいます。
流されやすい人が大切にしたい3つの視点
視点1:感情をキャッチする“間”をつくる
他人の意見を聞いたとき、「どう反応するか」ではなく、「今、自分はどう感じたか?」に一瞬立ち止まる癖をつけてみましょう。
- 不快だった?安心した?
- 緊張した?違和感があった?
- 心が動いた?
他人の言葉よりも先に、自分の感情に目を向ける練習をすることで、自分軸の感度が少しずつ高まっていきます。
視点2:自分の“YES/NO”を日常の中で意識する
たとえば小さな選択、ランチのメニューや帰宅時間、会話の返答など、
「これって本当に自分が選んでる?」という問いを立ててみるのも効果的です。
選択するたびに「自分が何を大切にしたいのか?」を考えるクセがつけば、少しずつ“自分で決める筋力”が育っていきます。
視点3:「影響を受けること=悪」ではないと捉え直す
人の意見に影響されること自体が悪いわけではありません。
大事なのは、「その意見を聞いた上で、どう判断するか」。
“他人軸”と“自分軸”を対立的に捉えるのではなく、
他人の視点を取り入れたうえで、自分の納得感を持って選択する、という柔らかいスタンスもあるのです。
自分軸を取り戻すための問いかけ
最後に、自分の軸を見つけ直すための問いをいくつか紹介します。
迷いやすくなったとき、立ち止まって考えるきっかけにしてみてください。
- 今の選択に、私は本当はどんな気持ちを抱いている?
- この選択をした後、どんな自分でいたい?
- その人の意見に、私はなぜ影響されたんだろう?
- たとえ少数派でも、大切にしたい価値観は何?
おわりに
「人の意見に流されやすい」と感じることは、自分を責める理由にはなりません。
むしろそれは、人に共感する力や、周囲に気を配れる優しさの証でもあります。
大切なのは、“誰の意見にも耳を傾けずに生きる”ことではなく、 “耳を傾けた上で、何を選ぶか”に自分で責任を持つこと。
その力は、時間と経験の中で少しずつ育っていくものです。
今日から少しだけ、「今、私はどう感じた?」という問いを、自分に向けてみませんか。


自分自身に目を向けるのにコーチングはとても効果的です。
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