―人とのつながりを深める感受性の磨き方―
共感力が求められる時代に
リモートワークやSNSの普及によって、私たちの人間関係は物理的な距離を超えて広がっています。
一方で、相手の表情や感情が読み取りづらくなり、「なんとなく通じない」「誤解される」といった不安も増えています。
そんな中で、改めて注目されているのが「共感力」です。
共感力は、ビジネスでも家庭でも、対人関係を築く上で必要不可欠なスキルです。
リーダーシップ、チームワーク、顧客対応、子育てなど、あらゆる場面でその重要性が高まっています。
この記事では、共感力とは何かを整理した上で、日々の暮らしの中で実践できる“3つの習慣”を紹介します。
そもそも「共感」とは何か?
共感とは、単に「同じ気持ちになること」ではありません。
心理学では、共感(Empathy)は以下の2つに分類されます。
1. 感情的共感(Emotional empathy)
相手の感情を“感じ取る”力。相手の悲しみに胸が痛んだり、喜びを一緒に感じたりする。
2. 認知的共感(Cognitive empathy)
相手の立場や状況を“理解しようとする”力。論理的に相手の思考や背景を推察する。
この2つのバランスが取れていると、相手との信頼関係はより深くなります。
つまり、共感力とは「感じて、理解して、つながる力」なのです。
共感力を高めるための3つの習慣
習慣1:相手の「言葉になっていない声」に耳を澄ます
共感の第一歩は、「聴く力」を高めることです。
ただし、ここでいう「聴く」とは、単に言葉を聞くだけではありません。
相手の表情やトーン、間、仕草など非言語的なサインにも意識を向けることが重要です。
実践のポイント:
- 「今、この人は何を感じているのだろう?」という問いを持ちながら聴く
- 途中で遮らずに、沈黙も受け入れる
- 目の前の相手に100%の意識を向ける(スマホを見ない、急かさない)
人は「言葉そのもの」よりも「どう伝えられたか」によって安心感を感じるもの。
丁寧に聴かれるだけで、相手は「理解されている」と感じることができます。
習慣2:自分の感情にも敏感になる
共感力を高めるためには、「他者の感情」だけでなく「自分の感情」にも敏感である必要があります。
自分の気持ちに気づけない人は、他人の感情にも気づきにくいものです。
そのため、自己共感(セルフ・エンパシー)が共感の土台になります。
実践のポイント:
- 1日1回、「いま、自分はどう感じている?」と問いかけてみる
- 感情を否定せず、ジャッジせずに見つめる
- 言語化できないときは、「モヤモヤ」「スッキリ」といった感覚でもOK
自分の感情を受け止めることができれば、他人の感情にもより寛容に接することができるようになります。
習慣3:相手の“物語”を想像する
共感力が深まる最大のポイントは、「相手の背景を想像する力」です。
人はそれぞれ、育ってきた環境、価値観、経験、信念が異なります。
目の前の言動だけを見るのではなく、その人の“背景”や“物語”に想いを馳せることが、深い共感を生みます。
実践のポイント:
- 怒っている人には、「何がその人を怒らせているのか?」を考える
- 意見が合わないときも、「どういう経験をしてきたから、その考えに至ったのか?」と想像してみる
- 「この人はどんなことを大切にしているのだろう?」という視点で観察する
このように想像力を働かせることで、表面的な違いや衝突を乗り越え、相手との深いつながりが育まれていきます。
共感力を妨げる“落とし穴”にも注意
以下のような状態に陥ると、共感力は発揮されにくくなります。
- 忙しさで「聴く余裕」がなくなっている
- 自分の感情を無視し続けている
- すぐにアドバイスや評価をしてしまう
- 「自分と同じであるべき」と思ってしまう
これらの癖に気づき、手放していくことで、共感の回路がより開かれていきます。
共感力は「センス」ではなく「スキル」
共感力は、生まれつきの資質ではなく、後天的に育てていけるスキルです。
しかも、特別な知識や訓練がなくても、日常のちょっとした習慣から変えていけます。
人との関係性に悩んだとき、チームの関係をよりよくしたいとき、
ぜひここで紹介した3つの習慣を意識してみてください。
- 丁寧に聴く
- 自分の感情に気づく
- 相手の背景を想像する
この積み重ねが、共感の土壌を育ててくれます。
まとめ:共感がつくる、やわらかく強いつながり
人と深く関わるには、論理だけでは不十分です。
感情を丁寧に扱い、お互いの“物語”に敬意を払う。
共感力とは、そんな“やわらかくて、しなやかな力”です。
この力を磨いていくことは、
より豊かに生きること、人とつながること、自分自身と和解することへとつながります。
まずは、今日から「ひと呼吸おいて相手の話を聴いてみる」ことから始めてみませんか?


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