「頑張っているのに、満たされない」感覚
毎日仕事には行っているし、ちゃんと成果も出している。
でも、なぜか心が空っぽな感じがする。
「このままでいいのかな…」と、ふと立ち止まってしまう――。
そんな「やりがいのなさ」は、誰にでも訪れうるものです。
かつて情熱を持っていたはずの仕事にも、気づけば意味を感じられなくなっていることもあるでしょう。
本記事では、「やりがいを感じられない」という違和感の正体を探りながら、そこからどう一歩を踏み出すか、コーチングの視点も交えてヒントをお届けします。
「やりがいがない」は、どこから来るのか?
「やりがいを感じない」と言っても、その背景にはさまざまな要因があります。
まずは、その状態をもう少し丁寧に分解してみましょう。
主な要因の例:
- 成果と実感の乖離:がんばっても感謝や達成感が感じられない
- 意味の希薄化:この仕事が何の役に立っているのかわからない
- 成長の停滞感:マンネリ化していて新しい学びがない
- 自分らしさの欠如:自分の価値観や得意が活かされていない
- 周囲との関係性のズレ:チームや上司との相互理解が薄い
一言で「やりがいがない」と言っても、実は「何が満たされていないのか」は人によって違います。
まずはそれを把握することが、第一歩になります。
やりがいとは「外」ではなく「内」から生まれる
やりがいは「与えられる」ものではなく、「見出す」ものです。
つまり、外側の状況がどれだけ整っていても、自分が意味を感じられなければ、やりがいにはつながりません。
ここで重要なのが、次のような問いです。
- 私は、どんな時に仕事に意味を感じるのか?
- 過去にやりがいを感じた経験には、どんな共通点があったか?
- 仕事のどの部分が、自分の価値観と一致しているか?
このように、自分の内面に目を向けていくことで、「自分にとってのやりがいの源泉」が見えてきます。
「やりがいのサイン」は日常の中にある
やりがいの“兆し”は、意外と日常の小さなところに現れています。
たとえば、こんな瞬間があったかどうか、振り返ってみてください。
- 人に感謝されたとき、嬉しかった
- 時間を忘れて没頭した瞬間があった
- 工夫して仕事を進められたとき、楽しかった
- 同僚とのやり取りで前向きな気持ちになった
これらはすべて、「やりがい」の原型です。
それに気づかず通り過ぎていると、「やりがいがない」と感じやすくなります。
こうした小さな手応えに意識を向けることも、感覚を取り戻すヒントになります。
「今の仕事にやりがいを見出す」ための視点
「やりがいがないから転職したい」という声もよく聞かれます。
もちろん選択肢のひとつですが、その前に「今の場所でやりがいを育てられるか」を検討することも有益です。
ここでは、今の仕事を違う角度から見つめ直すための視点をご紹介します。
1. 意味づけを変えてみる
仕事の「目的」や「誰のためか」を再定義することで、日々の作業に意味が生まれることがあります。
例:
- 「単なる報告書作成」→「相手の意思決定を支える情報提供」
- 「問い合わせ対応」→「お客様の安心感をつくる対話の機会」
2. 自分らしさを少しずつ取り戻す
全部を変える必要はありません。「メールの文面を自分らしくしてみる」「小さな工夫を加える」など、自分の“色”を出していくことでも、主体性が生まれやすくなります。
3. 周囲との関係性を見直す
やりがいは、人とのつながりの中でも育ちます。ちょっとした会話、感謝の言葉、雑談など、人間関係の質を見直すことで、心理的な充足感が得られることもあります。
やりがいを再発見するための5つの問い
最後に、コーチングでもよく用いられる「やりがいの再発見」に役立つ問いを紹介します。
問い1:「最近、ちょっとだけ楽しかった仕事は何だった?」
完全なやりがいでなくても、「少しでも前向きに感じた瞬間」を探すことで、手がかりが見つかります。
問い2:「私が自然体でいられるのは、どんな仕事のとき?」
リラックスして取り組める仕事には、得意や価値観が反映されていることが多いです。
問い3:「誰にどんな価値を届けたいと思っている?」
「誰のために」が見えた瞬間に、仕事は意味を持ちやすくなります。
問い4:「今の仕事に、自分らしさを1%だけ足すとしたら?」
完璧を目指さなくても、少しの変化が主体性を呼び起こします。
問い5:「自分は本当は、どんな働き方を望んでいるのか?」
この問いは、「今後の選択肢を考える土台」にもなります。未来の理想が見えてくることで、今の違和感にも納得感が生まれることがあります。
やりがいは、自分との対話の中にある
やりがいが感じられないとき、私たちは「足りないもの」にばかり目を向けがちです。
でも、やりがいは与えられるものではなく、「自分の内側から見出すもの」。
そのために必要なのは、自分との静かな対話です。
- 自分は何に心が動くのか
- どんなときに意味を感じるのか
- どんな働き方が、自分らしさを引き出してくれるのか
こうした問いを持ち続けることで、「やりがいがない」という状態が、「やりがいを探すプロセス」へと変わります。
焦らず、少しずつでいい。
自分のペースで、やりがいを育てていきましょう。


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